売れるメニューの作り方【カウンセラー起業講座4】
カウンセラー起業に限ったことではありませんが、心を扱うビジネスや相談業で独立・起業する場合、メニュー作りが重要になってきます。
どこかの団体に所属して、“カウンセリングやコーチングそのもの”を提供する場合は、特にメニュー作りは必要ないかもしれません。
ただ、自分1人でカウンセリングやコーチング、セラピーなどを提供する場合、大半は何かテーマを設けたメニューを作ることになるかと思います。
そのような人に向けて、このコラムでは売れるメニューの作り方をお伝えします。
心理を学んだ人ほど“一般消費者”から離れてしまう落とし穴
2014年ごろからカウンセリングやコーチ、セラピストなど、相談業で活動・起業したい人のご相談を受けてきました。
その中で感じたのは、カウンセリングなど、心について興味を持つ人は基本的に優しくて、本質を大事にする人が多いってこと。
つまり“見えないもの”を大事に思う人が多いんですよね。
相談者
カウンセラーとして活動したいのに、お客さまに出会えません涙
でもビジネスってなんか抵抗あります…。
ただ“見えないもの”を大事に思うあまり、なかなかお金などの“わかりやすい物差し”で計られるビジネスで苦戦してしまう人も多くて。耳が痛いけど
“目には見えないもの”の価値を相手に伝えつつ、ビジネス的な成功も一緒に手に入るヒントを、このコラムでお伝えできたら嬉しいです。
お手本はキューピー3分クッキング
さて、こちらの動画をご覧ください。
きっと誰もが一度は見たことがあるであろう、お馴染みキューピー3分クッキングの動画です。
江藤
余談ですが1963年から続く超ご長寿番組だそう!すごいですね!
相談業で活動する人全てに押さえてほしい、売れるメニュー作りのお手本はまさにこれ 。
売れるメニューに必要な3要素(材料→過程→完成形)
売れる相談メニューを作るためには、下記の3要素が必須です。(カウンセリングメニューも、コーチングメニューも、ヒーリングメニューも、どんなジャンルも全て同じ)
- 材料
- 過程
- 完成形
1、材料
心理カウンセリング・コーチング・セラピー・ヒーリング・占い・コンサルなど、相談業のジャンルは多々あれど、共通しているのは何かしらの悩みを扱うことと言えるでしょう。
家族間の悩み、お金の悩み、キャリアの悩み、恋愛の悩み、夫婦の悩み、健康の悩み…
これらの“悩み”もしくは“こんな未来が欲しい”という希望が、相談メニュー作りの材料(=料理の材料)になります。
どんな悩み、もしくはどんな未来を扱うのか?活動方針を決めるとも近いですが、まずは最初に扱う題材(材料にあたる)を明確に決めることが大事です。
江藤
使う材料(=扱うジャンル)を決めるのと同時に、使わない材料(=扱わないジャンル)も決めておくと良きです!
小原
例えば「醤油・みりん・酒は使うけど、ナンブラーは使わない(全部使うと味が合わないから)」とかですね。
2、過程
使う材料が決まったら、次は調理過程です。
動画にもある「豚肉の角煮丼」であれば、まずはブロックの豚肉を下茹でして、次に味付けをしていくように…悩みを抱えた状態から、どのように悩み解消までをサポートするのか?
サポート手段は様々ですね。
- 対話を通したカウンセリングなのか?
- 文字でのやり取りなのか?
- オンラインでのコーチングなのか?
- 単発なのか、継続なのか?
- そのくらいの頻度で、どのくらいの期間受けるものなのか?
- マンツーマンなのか、グループなのか、講座形式なのか?
材料をどのような過程で調理して、完成形に持っていくのか?が、売れるメニューには必須です。
江藤
扱う材料によって、調理方法が異なるように、扱うお悩みの種類によっても、適したメニュー提供方法が異なりますよね。
小原
メニューを受ける相手方によっても、心地よい調理方法で進めたいところ。
3、完成形
ここが最も大事なポイントです。
コラム冒頭で「心の世界を学んだ人ほど、本質的なことに重きを置きやすい」と書きましたが、まさにここが落とし穴。
料理で例えると「完成形は角煮丼です」「カレーができます」「ナポリタンが完成します」と教えて欲しいのに、なんかよくわからない食べ物だけど美味しいものを完成形として出してしまうようなイメージです。
江藤
豚肉・ジャガイモ・ニンジン・醤油を使って
→材料をじっくりコトコト煮込んで
→肉じゃがが完成します。
そう提示してもらえればわかりやすいですが、心の世界を学び、目に見える成果よりも本質的なことを大事にするようになると、ついついこのようになりがち。
江藤
旬の何か材料を使って
→焼くかもしれないし、煮るかもしれないし、場合によるけど
→なんか美味しそうなものを作ります。
料理の完成形(=カウンセリングなどが終了した後の姿)を、明確に提示することが大事です。
小原
結局のところ、メニューを受けたらどうなるのか?を提示してあげるということですね。
キューピー3分クッキングには、材料・過程・完成形、3つの要素が明確に含まれているため、売れるメニュー作りのお手本としてオススメです。
売れるメニューは優しさの塊である
カウンセラーやコーチ、ヒーラー・占い師などの相談業で活動を始めて日が浅い人は、例えば下記のようなメニューを作ってしまいがちです。
- 自分らしく輝けるセッション
- 本来の私に戻るカウンセリング
- 毎日がワクワクするコーチング
- 天使と繋がるヒーリング
- キラキラな未来を手に入れる占い
本質を大切にすればするほど、抽象的な物事の捉え方をするようになるので、ご自身の視点でメニューを作りがち。
ですが少し冷静に考えてみてください。
自分らしく輝けるって具体的に何ですか?毎日がワクワクするってどういうことですか?天使と繋がってどうなるんですか?
これから出会う未来のお客さまたちは、(基本的に)心の世界を学ぶ前段階の方々です。
大切なものは目に見えるものではなく、目に見えないところに隠れているのはその通りなのですが、できればもう少し優しい言葉に置き換えてあげたいですよね^^
相談者
でも、私がホントに伝えたいこと(本質)を伝えずに、具体的な効果をうたうのは…なんか嘘をついてるみたい。
なんて相談されることも多いのですが、私的にはあまりそう思わなくて^^
相手に具体的なメニューを提示してあげること相手が受け取りやすい形にラッピングしてプレゼントしてあげる行為だなと思うんですよね。
外国人の方に日本語で何かを伝えるとき、ごくごく簡単な表現で相手が受け取りやすいようにお話しをするように。
自分の専門分野ではない業界の人とお話しするとき、相手の知識背景に合わせて噛み砕いてお伝えするように。
これは優しさと思いやり 。
これから出会う未来のお客さまたちは、どういった言葉だったら受け取りやすいだろうか?
どのようにメニューを表現したらわかりやすいだろうか?
未来のお客さまたちのためにエネルギーを使った分だけ、きっと思いやりと優しさが伝わると思います^^
江藤
売れるメニュー作りに必要な材料は、優しさと思いやりってか。
お後がよろしいようで。
【カウンセラー起業講座4】売れるメニューの作り方はこちらで終了です。次回【カウンセラー起業講座5】SNSのお作法についてでお会いしましょう!
メニュー作りは材料・過程・完成形をイメージすると吉。
未来のお客さまが受け取りやすい言葉でメニュー説明をしてあげよう。